【情報工学基礎】加算器回路 リレーで実験 初心者向け
”カチカチ”と動作音で響く「リレー」を用いて、基本的な加算器の実験を紹介いたします。
加算器とは
基本的な解説等、こちらからもどうぞ、
はじめに
加算回路を調べると、真理値から導き その論理を解説されている沢山の情報があります。
本実験では、机上の論理的な思考と同時にリレー動作の機械的な音や光から、見えない電気を「感覚的」に感じ得る環境で実現します。
リレー
リレーは、電気の流れを機械的に導く部品です。
(その機械的な動作音で、電気の流れの導き音として感覚的に得られます)
今回の実験では、実験で優位なブレッドボードを使用し、
これに対応する一般汎用で、基板対応のリレー「OMRON G5V」シリーズを利用します。
G5V-1
1回路で超小型なリレーですが、ピンの構成(配列)上、ブレッドボードとの組合が不利の為 今回は利用を控えます。
G5V-2
2回路の構成でV-1より一回り大きいですが、こちらはボードピッチの相性がよく、そのまま利用できます。
(便宜的に1回路のみに、流用しても使用できます)
なお、こちらのリレーは互換製品が数多く流通し入手等が容易です。本実験では、純正品と他社互換品を利用しました。
なお、秋月電子では、下記リレーが互換品として使用可能です。
製品名:5V小型リレー 接点容量:2A 2回路C接点
型式:941H-2C-5D
通販コード:P-01229
付帯回路
- 逆起電力 対策
リレーのコイル部に制御電流と逆向きでダイオード挿入、
これは遮断タイミング(OFFした瞬間)に、リレー内部のコイルから発生される電力をダイオードに流しエネルギー消費させ対策します。
- インジケータ
一般的なリレー(メカニカルリレー)は、動作音が発生し、またその音に動作の指標ともなります。
本実験回路では、その動作音に同期するタイミングでLEDを発光させ、「音」と共に「光」として、状態を表示させています。
回路・構成
本実験回路は、各仕様ごとにまとめ(グループ化)その回路をブレッドボード上に組上げ、連結した形で動作し検証します。
I/Oボード
加算回路実験用のコネクタ(電源、入出力)、操作スイッチ及び状況確認用LEDなどまとめ、I/O部を専用のユニバーサル基板にて組上げます。
半加算器
一桁の足し算を行う半加算器 HA(Half Addr)
主に、AND「論理積」、XOR「排他的論理和」から構成され、加算処理が実行されます。
ロジックベース
上記に示す論理回路(AND、XOR)をベースとしリレーで回路を組上げ、それらをブロック上に接続します。
サーキットベース
2回路入りのリレーにて、その接点構成を有効利用とする回路で半加算器を組立ます。
全加算器
桁上げ(信号入力)が意識でき、加算処理が可能な全加算器 FA(Full Addr)
入力A、B及びCi(下位からの桁上げ信号)から加算処理を行い、加算結果とこの結果上の桁上げ信号Coの2つを出力します。
(半加算器の連結し、それぞれのCをOR演算した結果を上位への桁上げCoとして処理します。)
上項のHAリレー(サーキットベース)に「OR」回路を連結し。組上げます。
まとめ
加算器の仕組みなどリレーを利用し、その動作音と各ステータスを光で検証するボードを各ブロック上に組上げました。
論理回路をベースとする仕様回路と、リレーの接点構成からを応用とする回路で実験しました。
「パチパチ」・「カチカチ」・「ピカピカ」と真理値表に沿う動作を楽しんではいかがでしょうか。