オープンコレクタとは?(初心者向け)基本的に、わかりやすく説明
電子部品の仕様等によく表現されている ”オープンコレクタ” 今回は、この意味について説明いたします。
オープンコレクタ
オープンコレクタを調べると
電子回路の”出力方式”の一つです。
とよく表現されています。
が、しかし・・・ 仕様や具体的や接続方法でその意味合いに”困惑”される場合もあります。
出力
この”出力”の言葉、 何かが出てくる=(出力) ➡ 「電気」が出てくる。
と想定されますが。 出てくる? ここの想込み、ちょっとお待ちください。
状態
Open(オープン):開放
Collector (コレクタ):トランジスタのコレクタ
語源からの直訳では、トランジスタのコレクタが開いている状態
つまり、トランジスタのコレクタ端子がオープン状態(開放状態)になっている出力形式のこととなりますが、
開放状態が出力? なにが出力??になり
それが困惑する要因の一つとも言えます。
トランジスタスイッチ
トランジスタとは、半導体を用いて電気信号などを ”増幅” または ”スイッチング” することができる素子。
スイッチング動作(NPNトランジスタ例):
B(ベース):動作電流「入力」
C(コレクタ):スイッチ動作「出力」
E(エミッタ):グランド
Cの動作「出力」の状況を ”オープンコレクタ” と表現しています。
下図のように、トランジスタをスイッチとして見てみると、
「オープンコレクタ」や「オープンコレクタ出力」とは、単純に ”接続動作の方法” として納得してしまいましょう。
スペック
電子部品、モジュール、製品など、それぞれの接続は様々なインタエース(仕様・スペック)に基づき編成されています。
個々の接続方法や仕様などは、データシートや説明書等に表記され提供されています。
様々な形や表現で説明されていますが、類似した表現で混乱してしまう場合もあります。
以下に、オープンコレクタと「表記」されている実例を一部紹介します。
電圧出力型
製品:~センサーモジュール
仕様:オープンコレクタ
接続:~時の場合、該当端子の出力がHIGH/LOWになります
~の場合に該当端子から+/ーの信号が出てくることを意味します。
モジュールの内の回路にて、トランジスタのオープンコレクタを使用し、
その結果をON/OFF信号として出力していることが想定されます。
検出時、負荷に対し電圧で信号を供給
電流制御型
部品:xxセンサー
仕様:オープンコレクタ出力
接続:センサー内の出力回路にてトランジスタのコレクタを開放出力
検出時、負荷に対する電流制御で信号を供給
その他
トランジスタの種類によるオープン(開放)状態も存在します。
このようにトランジスタの出力素子が一般的なトランジスタ(BJT)の場合には、オープンコレクタ、電界効果トランジスタ(FET)の場合にはオープンドレインと呼ばれています。
まとめ
- オープンコレクタとは、トランジスタのコレクタ端子がオープン(開放状態)になっている出力形式
- オープンコレクタ出力の”出力”とは、電圧や電流を出力することではない。
”トランジスタのコレクタ”端子として単純に理解する。 - モジュールや製品など、個々の仕様にて 実電圧や電流をスペックとする物も存在する。
- 接続方法やインタフェースなど、データシートや説明書、等価回路や接続例を参考にする。