【電子工作】初心者向け! 自己保持回路(ラッチ回路)
回路の動作状態や電源状態を継続・維持する制御回路で、リレー回路からも沢山情報が解説されています。
本記事では、リレーを中心とするシーケンス制御からの説明は割愛させていただき、電子回路を利用した形で紹介いたします。
自己保持回路
自己保持回路とは、自分で状態を保持する回路
電源投入や動作信号を受け、その状態が維持(動作が保持)する回路を言います。
なお、(復帰(解除)信号がある時、その保持状態を元に戻します)
なお、操作するスイッチの種類により意味が異なります。 それらスイッチの種別については、こちらも参考下さい。
(モーメンタリ)
単純なスイッチ回路スイッチが押されている間(押下中のみ)、動作が保持しますが、
バスの降車ボタンやエレベータのボタンスイッチなど、保持回路がない場合、手を放した瞬間から解除され、
これでは、非常に不便です。したがって、一度ボタンを押すと
・回路の保持
・リレーを活用した状態の保持
これらの手法が「自己保持回路」です。
自己保持となる方法は様々にありますが、それらの一部の回路を、
簡易的な電子工作としてその回路を紹介いたします。
リレー回路
自己保持回路の代表的な回路で、リレーシーケンス制御でも数多く紹介されています。
- ON(NO)押下、リレーのコイル動作後
- 導通された接点を起動スイッチに連動させて保持
- OFF(NC)にて解除
下記例では、2回路入りのリレーを利用し、片側で保持回路、同期もう一方で保持出力を構成してます。
トランジスタ回路
2個のトランジスタ(NPN型とPNP型)を組合せ利用した自己保持回路です。
- ON(NO)押下によってNPNトランジスタに通電、トランジスタスイッチON
- 連動されているPNPトランジスタからのPNPトランジスタに向かって電流が流れこみ、
- PNPトランジスタスイッチON
- 連動されているNPNトランジスタに電流が流込み、状態保持
- OFF(NO)にて解除
下記例では、その保持状態となる電流をリレー制御、その接点で出力を構成しています。
ロジックIC回路
Dフリップフロップ回路を構成する汎用ロジックICにて、ビット情報を保持する特性を利用した自己保持回路です。
- ON(NO)信号入力、内容状態を内部保持
- 内部状況にて処理され、ビット情報が出力
下記例では、タクトスイッチ入力時、チャタリング対策(ロジックIC)を行い、
処理されたビット情報をトランジスタ増幅でリレー制御、その接点で出力を構成しています。
まとめ
- 自己保持回路とは、自分で状態を保持する回路
- 自己の動作を保持回路
入力された信号で、その解除信号があるまで保持することでキープ回路、ラッチ回路、記憶回路、とも呼ばれている。 - リモコンなど小型な製品から、産業用大型スイッチ制御まで、様々な場面で色々な状況下、数多く利用されている。