LED
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LEDとは?(初心者向け)基本的に、わかりやすく説明

ぽちお
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日常生活のなかで節電意識の向上や、照明への関心などから、最近では身近な存在となったLED。 本記事では、LEDについて簡単に説明いたします。

語源

「LED」とは:

「Light Emitting Diode」:英語略(光を放つダイオード)、日本語では、発光ダイオードとも呼ばれています。

電圧をかけたときに、発光する半導体素子(電子部品)です。

 

歴史

1907 ラウンド(英)
SiC(炭素ケイ素結晶)に電圧を加えたときに発光することを発見。
半導体による発光現象の発見。
1924 ローセフ(ソ連)
ダイオードによる発光を確認発見、種々の材料で研究化へ。
1927年、世界初のLED発表


様々な元素・材料実験、トランジスタの発明、半導体の研究が進み
1961 ホロニアック(米)
赤色発光ダイオードの開発によって、実用化へ


半導体素子、PN結合など研究、製品開発、「黄」・「橙」発光色へ実用化
「青」色発光だけは、製造が難しく開発不可能とされていた
1993 赤埼教授・天野教授・中村教授(日)
青色発光LEDを開発・実用化
1998 青色発光LEDと黄色蛍光体の組合せに伴う、白色LED開発
2002 各RGB蛍光の組合せに伴う、白色LED開発

 

その後、現在に至るまで、LEDの発展の歴史上、特に「青色発光LED」の発明・開発から、白色発色への実現・開発において、特に「日本」の研究者が重要な役割を果たしています。

ノーベル物理学賞(2014年)では、高効率青色発光ダイオードを発明した、赤﨑勇終身教授、天野浩教授、中村修二教授の3氏に贈られました。

 

キーワード

先に述べたように、LEDは、発光する半導体ダイオード….
つまり2つのキーワード「半導体」と「ダイオード」から成り立ちます。
当サイト、下記記事も参照ください。

半導体とは?(初心者向け)基本的に、わかりやすく説明

ダイオードとは?(初心者向け)基本的に、わかりやすく説明

 

成分

LEDは、化合物半導体が使われています。

Ga(ガリウム)、N(窒素)、 In(インジウム)、Al(アルミニウム)、P(リン)、As(ヒ素)等の元素による化合物の半導体です。
これらの元素の化合構成」によって、発光色(光の波長))が定まります。

複数の異なる元素(GaAs(ガリウムヒ素)、InP(インジウムリン)、アルミニウムガリウムヒ素(AlGaAs))等で構成されています。

発光色との関係

 

発光色 半導体材料 波長(㎚)幅地≒
赤色 アルミニウムガリウムヒ素(AlGaAs) 600~780
橙色 アルミニウムインジウムガリウムリン(AlGaInP) 590~610
黄色 アルミニウムインジウムガリウムリン(AlGaInP) 570~590
緑色 インジウム窒化ガリウム(InGaN) 500~570
青色 インジウム窒化ガリウム(InGaN) 460~500
紫外 インジウム窒化ガリウム(InGaN) 370~430

 

発光原理

PN接合を持つ半導体素子。
p型半導体(アノード)に「+」、n型半導体(カソード)に「-」の電圧をかけ、
p型半導体のホール(正孔)が左から右に向かって流れ、n型半導体の電子が右から左に向かって流れます。

その時、pとnが接合する部分で「-」の電子が「+」のホールに再結合します。
この時のエネルギーが光として放出され「発光」これが、LEDの光です。

 

一般的な半導体のシリコン(Si)では、この発光エネルギーが少ないため、(発光されにくい)そのため、ガリウムヒ素(GaAs)や窒化ガリウム(GaN)といった化合物半導体材料の現象を利用しています

 

特長

メリット

  • 長寿命
    白熱電球の寿命は約1,000~2,000時間の中、LED照明では約40,000時間と言われています。しかし、LEDはまったく切れないわけではなく、切れにくい、よって長寿命と言われています。
    (なお、新品時より、明るさが約70%(光量劣化)に落ちるまでの時間が寿命とされています。)
  • 発光効率
    電球の様な、電気を熱に変えて得られる光エネルギー効率よりも、半導体による発光そもの、無駄の少ない発光効率です。
  • レスポンスがよい(反応が順応)
    点灯灯表示速度が非常に高速です。高速点滅・点灯が優位な発光が可能です。
    瞬時なカラー表現、フラッシャーなど、警光灯にも適しています。
  • 発色の多彩制
    構成する化合物半導体の組合せによる発光色の特性および、光の3原色の組合せ等により、様々な色の表現が可能となります。
    高密度で高発色のディスプレイが可能です。
  • 赤外線がほぼ出ない
    熱から光に変える電球とは違い、半導体の発光特性を利用している為、全体的に発熱量が少ない、また、その特定の波長成分で赤外線がほとんど含まれないので、熱に敏感な物の照明等に適しています。
  • 紫外線がほぼ出ない
    赤外線同様、紫外線がほとんど含まれないので、紫外線が影響される環境照明。夜間などの虫対策にも優位です。
  • 振動・衝撃に強い
    電球で使用されているフィラメント、外部ガラスなどは振動・衝撃に弱く敏感、
    LEDはそれを必要とせず構成されている為、 振動・衝撃に強い製品化が可能です。
  • 軽量・小型
    半導体その物自体が数ミリ単位のLED、その部品構成で小型・軽量化が可能です。

デメリット

  • 価格
    半導体の製造のコスト高に伴い、価格が高い
  • 発光強度
    小さな半導体(発光面数ミリ程度)の為、発する明るさには限界があり、そのため広範囲でパワーのある照明などは、LEDチップを多数集結させる必要があります。
    その為多数集合体に電流を多く流すと発生する発熱量も高まるため、放熱対策が必要となります。
  • 熱に弱い
    本来、半導体は熱に弱くその半導体から作られるLED、一般的な情報「LEDは発熱しない」間違えです。
    上記のように発光面の集結に伴う発熱及び、電気にて光変換外のエネルギーは必然的に熱になります、そのため、照明部品・製品として形状にも発熱を考慮された形となってしまいます。

 

まとめ

  • LEDとは 発光ダイオード、
    電圧をかけたときに、発光する半導体素子(電子部品)
  • 化合物半導体が使用され、
    その合成成分によって、発光色(光の波長)が定まる。
  • 半導体に伴う、メリット・デメリットが多数ある。

本記事では、LEDは何でできているか、その成分を中心に記述しました。

 

 

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シニアエンジニア
ものづくりが大好です。
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