抵抗とは?(初心者向け)基本的に、わかりやすく説明
この記事では、電気の世界の抵抗 「電気抵抗」について説明します。
その前に、一般的な「抵抗」とは?
抵抗
進行に対して受ける反対の力、つまり (はむかう)・(さからう)・(じゃまする)などの逆向きの力を意味します。
- 運動する流れを、その運動が阻害される力
例えると
血管中のコレストロール(詰り)に伴う、血流の「抵抗」
道幅減少など、交通渋滞 交通量の「抵抗」
など、色々な妨げとなる要因が抵抗であることが分かりやすいかと思います。
電気抵抗とは?
電気の流れ(電子の流れ)を妨げる、電気(電子)の流れの度合いを、電気「抵抗」と言います。
電気の流れが悪い物は抵抗値が高く、逆に電気の流れが悪くない物は抵抗値が低いこととなり、その値を抵抗値Ω(オーム)で表します。
- 単位:Ω(オーム)
- 記号:R
回路
電気の通る道が回路、その回路を構成すべく導線、
一般的に金属は電気抵抗が低く(電気の流れが悪くない)しかし、その金属の種類によって抵抗値が異なり、また、同一金属でも温度によって抵抗値は異なります。
抵抗値 : 銀 < 銅 < 金 < アルミニウム < 鉄
(温度 低 < 高)
電気の通り道(回路、電線、導線)など、本来は抵抗値の低い金属の方が、電気の流れのロスが少なくなり、よりベストです。
しかし、コストを考えると(銀)の送電線など非現実的です。
一般的には「銅」「アルミニウム」が使われています。
エネルギー
電気を消費(電子の運動)するときに得た運動エネルギーは主に熱として消費されます。
また、熱が高くなるに従って抵抗値が増します。(電子の衝突に伴う抵抗値の増加)
電球も電子の運動によって得られた熱(光)エネルギーに対する抵抗値が存在します。
抵抗器とは?
抵抗器とは、電気(電子)の流れを流れにくくする、「部品」
電気を流れにくくする材料が使われ、下記の様な用途で使用されています。
- 電流を制御
電気の流れを調整し、適切な量で制御する。 - 電圧を分ける
電気の差を作り、必要な電圧を分配する。
合成抵抗
複数の抵抗器を組み合わせた形で構成されている物を合成抵抗と言います。
組み合わせたその合成抵抗値を求める場合など、
電気の世界では、実際の詳細な数値と現実とは異なる理論で算出される場合があります。
理論値
上記に説明しました通り、厳密には電気の通り道である導線から電球、抵抗器まで、ほぼ全てにおいて、電気抵抗は存在しますが・・・(ごく一部の電気抵抗がない(抵抗値0)の物体(超電導体は除く))
実際には、回路が長い(長距離)または、その特性を考慮する場合を除き、
道中の抵抗値は無い形で(つまり導線の電気抵抗は無い(0Ω))として、計算します。
電気の世界では、この様に理論値として計算する場合があります。
合成抵抗は、組み合わせの方法で、合成される抵抗値が変異します。
直列繋ぎ
抵抗の直列繋ぎで、下記の様にお互いに直線的につながっています。(同列複数の場合も同様)
合成抵抗(直列回路)
個々の抵抗値の和
- 並んでいる抵抗値をそのまま加算
- 構成される抵抗の数が多ければ多いほど、合成抵抗が大きくなる
例) R1=1000Ω 、 R2=1000Ω の 場合
合成抵抗R = 1000Ω + 1000Ω
合成抵抗R = 2000Ω となります。
並列繋ぎ
抵抗の並列繋ぎでは、下記の様にお互いにが並列的につながっています。(同複数の場合も同様)
合成抵抗(並列回路)
個々の抵抗値の逆数の和の逆数
- 各抵抗値の逆数を算出、その和の逆数
- 構成される抵抗の数が多ければ多いほど、合成抵抗は小さくなる
例) R1=100Ω 、 R2、R3=200Ω の 場合
合成抵抗R = 1/((1/100Ω) + (1/200Ω) + (1/200))
= 1/(0.01 + 0.005 + 0.005)
= 1/(0.02)
合成抵抗R = 50Ω となります。
組合せ(直列+並列)
直列、並列繋ぎ等で組み合わさって構成される、合成抵抗値の算出方法は、
それぞれの組を計算できるところから計算し、徐々に算出して処理します。
まとめ
- 電気抵抗とは、電気(電子)の流れの流れにくさを表す。
- 単位:Ω(オーム)、記号:R
- 物質・素材によって異なり、
その物質が同一でも、温度・長さ・断面積によって異なる。
- 抵抗器とは、電気(電子)の流れを流れにくくする、「部品」
- 電流を制御したり電圧を分ける用途等に使用される。
- 抵抗器の組合せにより、合成抵抗値が変わり、理論値でその抵抗値を算出する。