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スイッチとは?(初心者向け)基本的に、わかりやすく説明

ぽちお
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電気製品のON/OFFなど様々な電気を制御する為に身近な操作でお馴染みです。
今回の記事では、スイッチの仕組み、種類などを中心に記述いたします。

語源

英語 SWITCH(スイッチ): 切り替える。

電気製品等の各機能を制御する”切り替え”を行う部品として多く存在し、また

電源のON/OFFを担う部分でも ”スイッチ” として一般的に呼ばれています。

 

機能

スイッチは構造上、「機械的接点」を持つもの、また接点を持たずに「半導体制御」で担うもので大きく二つに別れます。

なお、本記事ではスイッチの基本動作である、機械的接点を持つスイッチについて説明します。

 

構造

スイッチは、機械的(押す、回転、ひねる)などの「動作」によって、電気の流れを通電又は遮断します。

接点(導体)を持ち、上記のスイッチ操作によって、動く「可動接点」と、動かない「固定接点」から構成され、各部の接点との接触・非接触にて動作します。

  

単純な構造で基本的な「ナイフスイッチ」、また一般的な形としてお馴染みの「トグルスイッチ」や「ロッカスイッチ(シーソースイッチ)」が代表的です。

 

種類

スイッチは上記の構造や接点などで多種の種類があり、数多く存在します。
なお、用途、機能、形状などにより類別化されています。

トグルスイッチ


ツマミを上下左右に動かしオン・オフするスイッチ 一般的でお馴染みです。
電子機器から残業機器まで汎用性が高く、様々な分野で利用されています。

 

プッシュスイッチ


プッシュ(押す)操作で、このタイプもトグルスイッチ同様、一般的でお馴染みのスイッチです。ソフトタッチの物から押込むタイプの物まで、その仕様によって様々に使い分けられています。

 

ロッカスイッチ


ロッキングチェアの「ロック」:揺れ、脚部ように反っている所からロッカスイッチ
また、両端を交互に押す様子からシーソースイッチやタンブラースイッチとも言われています。
身近な所では一般家庭の照明スイッチにもよく使用されています。

 

スライドスイッチ


スライド操作にてオン・オフを切替るスイッチ
主にマイク、ドライヤー、懐中電灯などと幅広く使われています。

 

ロータリースイッチ


ツマミを回転させることによって動作させるスイッチ。
電子レンジ、扇風機の電源や強弱の切替え、また産業機器や制御装置など段階的な調整用にも多様されています。

 

マイクロスイッチ


微小なストロークで作動し、小型で高精度、瞬時に反応し耐久性にも優れています。
頻繁に操作するスイッチ(マウスなど)にも適しています。
また、金属や樹脂の専用ケースにマイクロスイッチを組込み、特定な仕様に対応するものをリミットスイッチと呼びます。

 

フットスイッチ


足で操作することができるスイッチ、便宜上 空いた手で他の作業をすることができます。
ミシン、医療機器または工作機械等の産業用機器などに幅広く使用されています。

 

ディップスイッチ


基板に直接取付け、機器の各種機能の設定切替え用に多様されています。
同類なスイッチにて、スライド、ピアノ及びロータリータイプ操作での種類も存在します。

 

タクトスイッチ


タクトスイッチはタクタイルスイッチとも呼ばれ、基板上に取付けるタイプの微小電流用スイッチです。
押下時のみ通電し、離すと解除され、その動作の感触をクリック感として持たせその感覚で確認できる特長もあります。
各種パネル内部基板上に配置され、家電製品や電子機器等の操作部に多く使用されています。

 

定格

スイッチの定格は、下記の特性から性能の保証基準となる値を定めています。
(仕様や極性に対応する接点にて使用できる電圧及び、通電できる電流値として規定しています)

電流

スイッチの接点(接触)部には僅かな抵抗があります。
これを「接触抵抗」と言い、この抵抗に対した電流にて、ジュール熱が発生します。(電流の増加で大きな発熱を伴います)従って、定格電流を超える運用にて、スイッチの異常発熱又は接点の溶融等、危険性が伴います。

電圧

接点(電極)間の耐電圧で、主に接点間の距離と形状で定められています。これは電流と異なり、定格電圧は接点の開時に関係しています。

接点

スイッチが繋がるその瞬間は、接続される部位は「面」ではなく、「点」から繋がり導通が始まります。

この瞬間の接触抵抗は、通常の接続状態より大きくなり、接点上の局所的な点部位から熱が発生及び、スパーク放電が起こり、その結果接点にダメージを与えます。これは、高負荷に比例し接点部の接触不良等の不具合が生じます。

極性

交流は、周期特性に伴う(電圧が0になる部位点で放電が止まりやすい性質)がありますが、直流では定流による特性違いの為、交流より少ない電流での使用が定義されます。

スイッチ定格「125V AC」を「125V DC」と 同一電圧で使用の場合 電流容量は、”約1/20”とされている場合もあります。

 

性能

スイッチの性能は、電気的基本性能と同様に、機械的に動作する機構部の「耐久性」も重要です。

長期間使用し、スイッチとしての特性や性能が規定内で動作できる回数があり、その耐久性には、下記の寿命ががあります。

  • 電気的寿命
    接点に定格負荷を接続し、規定の条件で開閉したときの耐久性を言います。
  • 機械的寿命
    接点には通電せず、規定の操作頻度で動作させたときの耐久性を言います。

 

デザイン

スイッチは、電気的動作の切替えとして単純に考えがちですが、同様な機能を持つ製品でも、その機能を担う「目に見える形や仕様」で、操作性を超えた製品でのイメージや印象が変わります。

”スイッチは人が振れるもの”

場所、位置、機能、操作性一つで製品のイメージが大きく左右されます。

製品としての印象や体裁も大事な要素となる為、たかが「スイッチ」として軽視することなく、種類や形状また設置するレイアウトにも慎重に考慮します。

 

まとめ

  • スイッチは様々な仕様や機能で多くの種類がある。
  • 機械的な動作・操作によって、電気の流れを接点にて通電又は遮断する。
  • 定格は、仕様や極性に対応した使用できる電圧及び、通電できる電流値がある。
  • 耐久性とする電気的寿命と機械的寿命がある。
  • スイッチの選択は用途に合う仕様・機能外にも設置面などレイアウト的に重要な要素もある。

 

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シニアエンジニア
ものづくりが大好です。
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