コンバータとインバータの違い(初心者向け)基本的に、わかりやすく説明
異なった状況下で物事を利用する場合、その内容や様子を変換することにより、結果的に便利に利用することができますよね、
今回は、電気を変化させ利用する場合に、よく用いられる「インバータ」や「コンバータ」をその違いから説明いたします。
コンバータ
英語 Convert(コンバート):~を変える・変換する + er:~する物(装置)
つまり変換装置を意味します。
電気の世界では、この「コンバータ」とは、一般的に
下記の電源へ変換すべきその、「手法」・「部品」・「装置」を指します。
- 交流(AC)→ 直流(DC)
- 直流(DC)→ 直流(DC)
- 交流(AC)→ 交流(AC)
AC/DCコンバータ
電子機器を始め、様々な電子回路は、直流で動作しています。
従って、商用電源でそれらを使用する場合、商用電源の交流(AC)から使用すべき直流に(DC)に変換し駆動電力として使用します。
この、交流(AC)から直流(DC)に変換することを「整流」と言い、また、この回路や装置でコンバータと処理するに称し「AC/DCコンバータ」とも呼ばれています。
身近なACアダプタから、装置内電源装置まで多数存在します。
DC/DCコンバータ
直流電源を異なる直流電圧に変換する、小さな電子部品から、産業用電源装置まで幅広く存在します。
通称 ”デコデコ” と呼ばれ、自動車のトラック系24Vからの12Vへ変換する装置としてもお馴染みです。
AC/ACコンバータ
交流電源を異なる電圧に変換する機器。
交流の変圧装置としてトランスが有名です。
その他
「コンバータ」は、上記の様に電源装置として一般的な意味で称していますが、その他分野でも多数に存在します。
- 音響分野
A/D、D/Aコンバータ : 音響システムなど、アナログ音源ーデジタルに変換する装置。 - 通信分野
光メディアコンバータ : 光ファイバー・有線銅線ケーブル変換
各種通信コンバータ : Wi-Fi、Ethernet等の有線・無線データ変換
インバータ
英語 Invert(インバート):反転する + er:~する物(装置)
こちらは、「反転装置」です。
電圧・電流の反転と意味しますが、実際には「インバータ」は、直流から交流に変換、または交流の周波数を変換する”回路、装置”を示します。
- 直流(DC)→ 交流(AC)
- 交流(AC)→ (直流(DC))→ 交流(AC(f))
インバータ装置
非常用電源装置、家電製品の蛍光灯、冷蔵庫やエアコン、電磁調理器など、
また産業用では、コンベア、エレベータ、クレーン、ファン、ポンプ、搬送・運搬・工作機械、プレス・加工機械等、特にモータ用駆動制御で多く使用されています。
種類
インバータ装置は、その制御方法によって下記の様に種別化されています。
VVVF
Variable:可変
Voltage:電圧
Variable:可動
Frequency:周波数
”可変電圧・可変周波数” つまり電圧と周波数を変更する方式
VVVFインバータは、動力制御の効率的な運転制御などに利用され、
エアコン、冷蔵庫、各種モータ等、また最近では自動車用モータ制御にも使われています。
CVVF
Constant:不変
Voltage:電圧
Variable:可動
Frequency:周波数
”不変電圧・可変周波数” こちらは、電圧固定で周波数のみを変更する方式
CVVFインバータは、輝度や温度の効率的な制御などに利用され、
照明器具、磁調理器や炊飯器などはIH等の名称でもお馴染みです。
CVCF
Constant:不変
Voltage:電圧
Constant:不変
Frequency:周波数
”不変電圧・不変周波数” 電圧・周波数とも固定させる方式
CVCFインバータは、安定的な電力供給などに有効な電源装置で利用され、
精密機器、医療設備、コンピュータ用電源、UPS(無停電回路)などに使用しています。
まとめ
電気の世界において、コンバータとインバータの違いは、
- コンバータ
電源を得る(変換)為の、使用する「部品」または「装置」
・交流(AC)→ 直流(DC)
・直流(DC)→ 直流(DC)
・交流(AC)→ 交流(AC)
- インバータ
一方、インバータは直流電源から交流電源を作り出すデバイス「装置」
直流から交流を作りだす「変換装置」
・直流(DC)→ 交流(AC)交流から直流へ変換後、再び交流を作りだす「逆変換装置」
・交流(AC)→ 直流(DC)→交流(AC)