【情報処理基礎】コンピュータの基本機能(初心者向け)基本的に、わかりやすく説明
“コンピュータ” = “電子計算機” 最近ではあまり訳されなくなった事柄ではありますが、
その定義は、情報処理として(国の定める法規)では、今でも法規上の定義で定められています。
コンピュータについて、その種類など別カテゴリにて記述していますが、本カテゴリー内では、その機能(構造やその内容)などを中心に記載します。
歴史
「コンピュータ」 その前史となる”自動計算機”は、1642年 B.Pascal 歯車式計算機を発明 人類初の計算機
また、その進化や発展は、その時代に対する論理素子(ハードウェア)によって、区分けされて表現されています。
世代 | 期 | 年 | 内容 | ||
前史 | 1642 | パスカル 歯車式計算機(自動計算機(機械式)) 発明 | |||
第一世代 | 「真空管」 | 1945- 1950 | ・論理素子:リレー、真空管 ・記憶素子:静電管、磁気ドラム ・入出力装置:紙テープ、カード ・外部記憶:磁気ドラム ・主製品:ENIAC、UNIVAC I、IBM70X、IBM650など | ||
第二世代 | 「トランジスタ」 | 1960年代 (前半) | ・論理素子:トランジスタ ・記憶素子:磁気ドラム、磁気コア ・入出力装置:紙テープ、カード ・外部記憶:磁気テープ、磁気ディスク ・主製品:IBM1400-7000シリーズ、UNIVAC III、ILLIAC IIなど | ||
第三世代 | 「IC」 | 前期 | 1960年代 (後半) | ・論理素子:IC(集積回路 Integrated Circuit) ・記憶素子:磁気コア中心 ・I/O、外部記憶:前期同構成 ・主製品:IBM/360、ILLIAC IVなど | |
後期 | 1970年代 | ・論理素子:MSI(中規模集IC、Middle Scale Integration) ・記憶素子/装置:半導体メモリ(ICメモリ)主体 ・主製品:IBM/370、FACOM/M、HITAC/Mシリーズなど ・その他:マイコン登場(4004、8080、6800)など | |||
第四世代 | 「LSI/VLSI」 | 1980年代 | ・論理素子:LSI(大規模IC Large-Scale Integration) ・記憶素子/周辺(超大規模IC Very Large-Scale Integration) ・主製品:PC(Personal Computer)が全盛に ・その他:NEC/9801~ ノート、ワークステーション等様々に登場 | ||
現代: | 1990年代 : | 次世代のコンピュータは、既存の構成部品(ハードウェア)に関連する考え方から、第五世代のコンピュータは、人工知能(AI:Artificial Intelligence)を実現するものとして定義されていたようです。 現在では、未だ第5世代とは言われていないのも現実なようです。次世代・新世代のコンピュータは、量子コンピュータ共様々に研究開発され期待されています。 |
コンピュータの5大機能
コンピュータ 開発の歴史から見るも、初期ころから構成されるハードウェアは格段の進歩を遂げています、しかし現代でも基本的な機能の変化はありません。
そのコンピュータの「機能」は、”入力”、”出力”、”記憶”、”制御”、”演算”と大きく5つに分類されています。
なお、この機能は、その処理に対応する機器とする「装置」とし、これらも評して、「5大装置」として表現されている場合もあります。
入力
コンピュータへの命令指示やデータなどを入力する機能
入力装置
旧型のコンピュータではパンチカードを利用する時代でしたが、今ではキーボード、マウスなどが主流となって、現代ではお馴染みです。
また、トラックボール、タッチパネル、OCR・OMR(光学式読取装置)、スキャナやバーコードリーダーでも大活躍しています。
出力
コンピュータからの処理結果を表す機能。
出力装置
コンピュータの記憶装置などに記憶されているデータを外部に送り出す装置
ディスプレイ(モニタ)、表示器、プリンタ、プロッタ、スピーカなど、処理結果として出力する装置です。
記憶
様々なデータを記録・記憶する場所・装置
主記憶装置
制御装置から直接アクセスでき その内部データを記憶、メモリ又はメインメモリと呼ばれています(RAM、ROM等)
補助記憶装置
保存データ等の記録や制御プロクラムを保存する装置、外部メモリ、DVD、HDD、SSDなど 近年では様々な補助記憶装置(外部記憶装置)があります。
制御
主記憶装置から命令を読込み解読し実行する処理
制御装置
主記憶装置から命令を読込み解読、その処理の指示や命令を他の装置に与え制御を行う装置です。
現在では、この制御部は単体の装置(部品)ではなく、中央処理装置として演算機能と一体化されて存在します。
演算
四則演算などの算術演算や比較演算、論理積や論理和などの論理演算等を行う装置です。
演算装置
四則演算などの算術演算や比較演算、論理積や論理和などの論理演算等を行う装置です。
コンピュータの本質の処理機能で、プログラムに従ってデータを処理します。
制御機能と一体して、中央演算処理装置「CPU」として呼ばれています。
コンピュータの種類によって、5大機能は、そのコンピュータの種類や規模によって異なりますが、
最近では、これらの構成を 身近なコンピュータとして存在する「PC」にて、その例等も多く記載もされています。
CPU
「コンピュータ」 が 「CPU」 、 「CPU」 = 「コンピュータ」
と思われがちですが、
「CPU」は、上記に記すように コンピュータを構成する装置・部品の一つです。
各装置への指令や制御演算を行い、その機能は人間での「頭脳」にあたります。
また、上記の5大機能(装置)は、”PC” を参考とする、その都合上で「CPU」内部に、”制御装置” と ”演算装置” と構成し表現しています。
基本処理
コンピューターは、入力された「情報」による様々な処理を実行し、その処理結果を「情報」として出力する電子計算機です。
また、コンピュータは情報を処理する要素として、それらの手順を定義させる必要があり、それが「プログラム」であり、必要不可欠な手順書となります。
他記事でも紹介しましたが、「コンピュータ」は決して万能ではありません。(電源だけ投入では動きません)
装置となるハードウェアと、それを制御(処理)する手引書(プログラム(ソフトウェア))がうまく合体(動作)してこそ、総合的に希望となる仕様として動作する電子計算機がコンピュータです。
まとめ
- コンピュータの進化や発展は、4世代に区枠され、それぞれの時代に対した当時の素子(ハードウェア)によって分類されている。
- コンピュータの「機能」は、”入力”、”出力”、”記憶”、”制御”、”演算”と5つに分類される。
- CPU単体がコンピュータではなく、総合的にシステムとして構成される。
その基本処理はハードウェアとその対応するプログラム(ソフトウェア)が合致して動作している。