LEDの種類と特長(初心者向け)基本的にわかりやすく説明
様々な灯り、最近では、省エネで消費電力も少ない話題の「LED」
信号機や自転車のライト、看板、PC、スマホに携帯電話、多様に採用されているLEDですが、そのLEDには、各種類があり、照明機器等の使用用途に適した物で構成されています。
本記事では、LED部品の種類やその特長を、簡単にわかりやすく説明します。
大分類
まず、2分類に分け意識します。
- LED部品
光源部品として存在する、LED単体部
(例 : LEDチップ、モジュール
本記事では、この単体部品を以降、「LED」と称します。
- LED機器
部品として供給されたLEDで構成する、照明器具等
(例 : LED懐中電灯,LED電球、LED式蛍光灯など
観察
最近では100円ショップでも入手できるようになったLED器具を例に、実際によく見てみましょう。
- 点灯時の光源直視は、光線で目に影響を及ぼす危険性も伴いますので、必ず消灯(電源切)後、観察ください。
- 分解等、おすすめいたしません。
分解等によって生じた損害等(事故、故障、破損、ケガ、損害および二次的保障等)の一切の責任を負いかねますのでご了承ください。(※注 実験・分解・改造等電源、電圧、電流、極性、使用方法を一度でも間違えると壊れたり、ケガ・やけど・重大事故等が起こりうる場合があります。)
実装方式
LEDも電子部品と同様に、実装する方法は、基板にはんだ付けがする方法が一般的です。
その方式として、「スルーホール実装」と「表面実装」があります。
- スルーホール実装式
リード端子(足)を基板の穴に通しはんだ付け実装
- 表面実装式
基板の表面に素子(チップの端子部)を直接はんだ付け
形状
砲弾型
歴史が長く現在でも大量に生産され、代表的なLEDです。
アノード(プラス)部が足長、カソード(マイナス)部は足短で構成されています。
樹脂の形状によって、砲弾型、角型、円筒型、Flux(フラックス)型の種類に分類されます。
「FLux型」
正方形の形状に4本の端子(足)で、基板への安定性が向上し、光量増加に伴う放熱性にも優位なLED。
- 特長
開発・製造の歴史が長く、パッケージにエポキシ樹脂を使用し、安価で安定供給されています。 - メリット
・小型でコンパクトな形状
・安価、汎用的な実装に有利 - デメリット
・スルーホール式に伴う、足部のみ放熱の為、放熱性能が低く、高い電流を流すことができない。
・光の指向性が前方に高く、光が広がらない為、広範囲の照射は不向き。
「用途」
- インジケータ、イルミネーションに多数利用、最近では、車両用ウィンカーやバックライトなど
- 組合せ(RGBパッケージ)などの構成により、看板、案内表示器、大型ビジョンまで幅広く利用されている。
表面実装型(SMD Surface Mount Device)
直接プリント基板の表面に実装する方法。
スルーホール実装(基板の穴を通し固定)に比べて、スペースを取らない。
薄いチップ型のLEDで、砲弾型LEDよりも広い角度を照らすことができます。
現在では、照明に使われているLEDでは一番主流となっています。
- 特長
照明部形状に合わせ、基板表面に実装することが可能、成型実装することにより、デザイン性の豊かな光源を持つことができる。砲弾型とほぼ同じ発光性能があり、汎用性、自由度を持っています。
- メリット
・小型で、大量生産に適している。
・平面から曲面まで、汎用的に実装できる。 - デメリット
1つ当たりの光源が小さいため、高輝度で広範囲を必要とする場合は、
沢山のSMDチップが必要となる。複数のチップで同範囲面を使用する場合、その発色(色合い誤差)を製造ロット等の品質などから考慮し選定する必要がある。
「用途」
- 汎用ライト、テープLED、LED式電灯(蛍光灯)
PC、スマホ、家電製品、各電気機器などの光源に数多く利用されている。
チップオンボード型(COB:Chip On Board)
複数のLEDチップを1つのパッケージに密集させた構造のマルチチップ方式。
現在では、LED開発の歴史が最も浅いタイプです。
- 特長
放熱性の高い基板(アルミベース編成)に複数のチップを配置し搭載する構造。
高輝度時の発熱量を軽減することができ、さらに広範囲な発光部を持つことができます。
チップごとのはんだ付けが不要、また放熱性が優位な構造で、故障率の軽減が図れます。
- メリット
・構造上放熱性く、高密度で高発光。・規格部品外に、発光面を物に合わせた形状でも構成できる。
・チップごとのはんだ付けが不要な構造で、故障率の軽減が図れます。 - デメリット・チップ、給電端子(COBは上面)の構造上、製造にコストが高く高価。
・現状では発光色が少ない。
「用途」
- 高輝度照明、LED投光器、LED作業灯
まとめ
- 用途に応じた様々なLEDの形があり、その種別で様々な特長が異なる。
- これからのLED
構成する主要部材のコストまた、より高輝度・高密度での放熱性能を有するパッケージやヒートシンク性能、その中で省エネ性・安全性を向上させたLEDの新たな総合技術等、今後も期待されています。