電子工学

電波とは?(初心者向け)基本的に、わかりやすく説明

電波とは?(初心者向け)基本的に、わかりやすく説明

「電波」は、空間を伝わる電気エネルギーの波 “電気の波” のことで「電磁波」の一種です。(電磁波のうち、無線通信などに使われるものを「電波」として区分けし意味しています。

電磁波は、自然界に存在し、太陽や宇宙空間からも様々な電磁波が地球へ届いています。
また、雷や静電気(摩擦電気)の火花放電でも電磁波は発生します。

電磁波の発見

■1820年、「ハンス・クリスティアン・エルステッド」(デンマーク)
電池によって、導線に電流を流すと、たまたま、その近くにあった方位磁石(磁針)が振れることを発見しました。

「電気と磁気の相互作用」これにより、様々な研究が実施され、

■「アンドレ・マリー・アンペール」(フランス)
平行する2本の導体に電流を流し、それが互いの引合時は同じ方向に電流が流れ、反発時は反対の方向に電流が流れる ”磁気の作用” があり「磁場」が生じていることを発見しました。
・ みぎネジ:電流の方向 (ネジの進む方向)、磁界(ネジ回り)
・ 右手:電流の方向(親指の向き)、磁界(中指の握り回り)
これが「アンペールの(右ネジ)(右手)の法則」です。

■1831年、「ファラデー」(イギリス)
鉄の輪にコイルを巻き、電流を流し磁気を発生させ、同鉄の輪の別コイルから電気が流れる(電気が発生する)「電磁誘導」の法則を発見

 

■1864年「ジェイムス・クラーク・マクスウェル」(イギリス)
「電磁気学」理論、アンペールの法則で電気が磁界を生成、ファラデーの法則で磁気が電界を生成、つまり互いに対称に合う原理を提言 さらに、
波動方程式にて、電磁場」の振動が波として空間を伝わりその速度は光と同様と証明。

 

■1888年「ハインリッヒ・ルドルフ・ヘルツ」(ドイツ)
「ヘルツの実験」
電波の存在を下記の様な実験にて発見。
インタラプタを利用した誘導コイルを使用し、高速でON/OFFを繰返す高電圧の花火放電(高電圧の振動電気)を発生させ、離れた所にあるコイルの間隙上に花火放電が起こる。

誘導コイル側で発生した火花放電(スパーク)によって、発生した「電磁波」が、空間を伝わり、受信側のコイルの間隙に火花放電(スパーク)が発生。

ヘルツはこの実験で、
・スパークを発生する送信側の放射器に対する、受信側の向き(角度)
・間隔の変更(距離)、遮蔽物の有無(反射)など・・・
様々な実験を行い、結果「電磁波」が空間を伝達していることを検証し証明。

電磁波の発見で電磁波(電波)を利用した、その後の様々な無線通信術など、その業績から、周波数「波」の単位はヘルツ(Hz) 彼の名前から定められました。

 

相互作用

電磁波は、「界」と「界」がお互いに発生(作用)しながら、空間を光と同じ速さで伝わる「」をいいます。

 

電界


「+」と「-」の極性があり、同極性は反発、異極性は引合う、この様な場所(電気の力が働いている場所)が「電界」です。

 

磁界


「N」と「S」の極性があり、同極性は反発、異極性は引合う、この様場所(磁気の力がある所)が「磁界」です。

 

 

金属(導体)などに電流が流れると、その回りに磁界が発生し電界が作用されます。
電流の流れが変わると新たな電界が発生し、また新たな磁界が発生、相互に発生しながら空間を伝わっていきます。

 

電磁波の波、身近な例では水面に生じる波と同様な性質があります。
・水面に石を落とし、それに生じる波紋の広がり
投下直後の波から次への波、また次への波と、水面を進みます。これと同じ性質で、電磁波も同様に空間を進みます。

 

周波数

電磁波は、連続し発生する波、従って周期があります。

  • 波長
    連続する次の波が来るまでに進む距離
  • 周波数
    1秒間の間にある波の回数を言い、「ハインリッヒ・ルドルフ・ヘルツ」の名から、単位はHz(ヘルツ)で表します。

 

電波

「電波」は、空間を伝わる電気エネルギーの波(電磁波)の一種です。

  • 日本の電波法(国内の電波の利用について定めた法律)
    「300万MHz以下の周波数の電磁波」
  • 国際電気通信条約
    人工的導波体のない空間を伝搬する3,000GHzより低い周波数の電磁波(Electro-magnetic Waves)

つまり、電磁波の周波数が3THz以下のものを電波と呼んでいます。

性質

電波は、周波数によって性質が異なります。

  • 低い周波数
指向性が弱く、回り込みやすい特性があり、障害物があっても遠くまで届きやすい。
周波数帯域が狭いため、伝達できる情報の量は少なくなります。

 

  • 高い周波数
指向性が強く、反射しやすい特性があり霧や雨等の障害物にて減衰(吸収される)する性質がある。
周波数帯域を広く取れるため、大量の情報量を送ることが可能です。

 

伝達

電波で情報を伝達するには、情報(信号)に応じて電波を変化させ送信し、これを受信側で検出して取出します。

この信号に情報を載せて送ることを「変調といい、逆に受信した信号から情報を取り出すことを「復調といいます。

変調方式

変調方式には、アナログ変調方式とデジタル変調方式があります。

  • アナログ変調

現代でも、各種無線や放送等などで幅広く利用され、送・受信装置が比較的簡易に構成できることが特長です。

 

  • デジタル変調

デジタル信号の ON/OFF(0/1)の2進信号を伝送する変調方式で、無線LAN、地上デジタル放送、デジタル移動通信、衛星デジタル放送に使用されています。

 

用途

電波は色々な場面で利用されています。

電波は周波数による性質の違いや特徴に応じて、ラジオ、テレビなどの放送や情報通信だけでなく、リモコン、レーダー、GPS、電子レンジ、ICカードシステム、医療分野など、さまざまな用途に使われています。

 

まとめ

  • 電磁波(電波)は自然界にも存在し、雷や摩擦電気の火花放電でも発生している。
  • 電磁波は光と同じ速度で進み、波(周波)がある。

電波」は、空間を伝わる電気エネルギーの波(電磁波)の一種、
日本の電波法にて、電磁波の周波数が3THz以下のものを「電波」と呼んでいる。

  • 電波は、周波数に対応する反射や屈折する性質を持つ。
  • 放送・通信だけでなく、いろいろな用途に使われている。