電子工学

半導体とは?(初心者向け)基本的に、わかりやすく説明

半導体とは?(初心者向け)基本的に、わかりやすく説明

電子部品が持つ、特徴の一つである「半導体」
その「半導体」とは、(半)その名の通り「導体」と「絶縁体」の中間の位置にある物質です。
ある条件下によって、電気を通したり、通しにくくしたりする「伝導特性」を持つ物質を指します。

物質の電気伝導性

「導体」 : 電気を良く通す物質
「半導体」: 導体と絶縁体の中間に位置する物質
「絶縁体」: 電気を通さない物質

 

電気の流れやすさ

導体

代表的な導体では、安価で安定した素材「銅」
電線(電路)、通信線、プリント基板の導電部でもよく活用されています。
他に、電気を良く通す物質として、金や銀、鉄、アルミニウムなども導体です。

本サイトでも他記事にて、その特長を記述しています。
電気と電子、なにが違うの?(流れ編)基本的に、わかりやすく説明

絶縁体

ゴムやガラスなどは電気を通さない物質であり、絶縁体に分類されていて、
自由電子の移動が少ない物質は、絶縁体として分類されます。
(プラスチック、木、油なども絶縁体であり、高い電圧を印加しなければ電子が動かない。)

参考 : 水「純水」は絶縁体

水は、不純物が含有されない限りは電気が流れない(絶縁体として見なせる)
不純物(塩類など)が含まれていると絶縁性が失われてしまい、水は導体となります。

半導体

導体と絶縁体の両方の特性があり、状況(温度など)によって導通性能が変化する特殊な物体です。

電気の通し易さが「導体」と「絶縁体」の中間にあり、
条件状況次第で、導体にも絶縁体にもなり得る物質の総称を言います。

半導体の分類

単元素半導体

シリコン(Si)やゲルマニウム(Ge)のように一つの元素で構成されています。

地球上にある多種類の元素のうち、半導体と定義されるものはシリコン(日本語表記ではケイ素)、ゲルマニウム、セレン等の数種類しかありません。
中でもシリコンは、土壌や岩石に大量に含まれ、資源が豊富また、半導体材料として極めて安定しており、現在半導体の材料は、そのほとんどでシリコンが使われています。

化合物半導体

ガリウムヒ素(GaAs)、インジウムリン(InP)、アルミニウムガリウムヒ素 (AlGaAs)などといった複数の異なる元素で構成されています。

化合物半導体は、その構成元素の組み合わせで族単位で分類しています。

シリコンより優れた特性

  •  電子の移動速度がはるかに速いため高速信号処理に優れている
  •  電圧幅が広く汎用性が高い
  •  光に反応したり、マイクロ波を発光
  •  熱伝導性が高い

など、特殊な特性を生かし、より高度なデバイス製品が作られています。
中でも、LEDはその特性の特長を利用し作られています。

なお、欠点として化合物半導体は、シリコンに比べて結晶欠陥が多く割れやすい、
結晶にする時のウエハの大型化が難しい。
また、材料がシリコンに比べて高価、原材料の入手過程や結晶精製過程のコスト高
したがって半導体の材料として使われているのは、ほとんどがシリコンです。

半導体の種類

真性半導体

添加物を混じえていない(不純物が含まれない純粋物)半導体を真性半導体と言います。
(英語での、intrinsic semiconductor)から「 i型半導体 」とも呼ばれます。

・4価元素のシリコンやゲルマニウム
4価とは、元素が持つ「価電子」の数を意味します。

半導体材料として特に利用されるシリコンは、原子核の周りに14個の電子を持っています。
この電子は、それぞれ殻と呼ばれる軌道で、この殻は原子核に近い方からk殻、l殻、m殻・・・ と名義され、シリコンの場合、k殻に2個、l殻8個、m殻4個の電子が収まっています。

価電子とは原子同士の結合(結びつき)に類する電子を指し、4価元素であれば、価電子を4っ持っています。

(原子というのは原子核の回りを電子が回っているもの、その一番外側の軌道を回っている電子は結晶を構成する上で重要な役割を担っていて、価電子と呼ばれます。)

シリコン原子の構造

 

シリコンの結晶 真性半導体のモデル

シリコン原子の価電子4個は、周囲に4個のシリコンと共有されて、安定する結晶構造となります。

この様に、その価電子は全て結合され原子間に共有されています。(共有結合)
したがって、シリコンの真性半導体では、価電子は共有結合によってほとんど移動できず
(自由電子としての存在がほぼ無いため)電流が流れにくい特徴となります。

不純物半導体

真性半導体に特定の不純物を微量にまぜて、意図的に「自由電子」と「ホール(正孔)」を作り出されたものを不純物半導体といいます。

n型p型の2種類があり、この不純物半導体の組合せ特性による素子が電子回路に多用されます。

n型半導体

真性半導体にリン(P)やヒ素(As)を不純物として添加したものです。

4族のシリコンは価電子4個、5族のリンは価電子5個あります。
シリコンの単結晶 に少量のリンを添加すると、リンが持っている価電子の1つが余り、自由に動き回れる(自由電子)同様になります。この自由電子が+電極に引き寄せられることとなります。

 

p型半導体

真性半導体にホウ素(B)やインジウム(In)を不純物として添加したものです。

4族のシリコンは価電子4個、3族のホウ素は価電子3個あります。
シリコンの単結晶に少量のホウ素を添加すると、シリコンとホウ素の結合の1か所で電子が不足となり、その電子が足らない穴ができます。この穴を正孔(ホール)とよびます。

 

まとめ

 

電子の流れを何らかの手段で自由に制御できる物質
→ それが一般的な半導体の定義。

ゲルマニウムやシリコン(元素周期表14族に属する元素)が主流。(原料の豊富さや製造コストなど)

現代では、化合物半導体や有機物半導体などの研究により、特定の元素だけではなく、各様々な素材など世界中で研究されています。