センサとは?(初心者向け)基本的に、わかりやすく説明
家電製品から産業機器、ロボット等、昨今ではあらゆる分野で各種のセンサが開発され、活躍してしています。
センサとは
ラテン語のセンスに由来し、“五感”によって受ける感覚(Sense)から接尾に“or”を付けて、感覚的に”感じるもの”とした言葉が語源です。
センサは、人間の五感と対応とされる事柄を基本として、それらを検出し処理出来るようにする物です。
五感
五感とは、人間の“目”、“耳”、“鼻”、“舌”及び“手”から感じ得る五つのそれぞれの感覚、
人間には、様々な外部情報を得る為に、様々な「感覚器官」があり、これは人が持つ「センサー」です。
役割
上記の様に、五感での定義とありますが、
実際には、「環境」に伴う、温度、湿度及び光など、それら具体的な使用目的に応じる様々なセンサがあります。
温度、湿度、光、音及び圧力などの様々な
「化学現象の変化や量を検出して、それを信号(データ)に変換」する、部品及び装置です。
区分
センサは、色々な現象、動作手法、また信号等によって、様々な区分や種類に分類できます。
質量
物理量
視覚:「光」、聴覚:「音」、触覚:「圧力」などに対応する “物理量センサ”
化学量
嗅覚:「ガス」、味覚:「味」などに対応する “化学量センサ”
設置
接触型
目的となる物に、取付け計測する “接触型センサ”
非接触型
取付けることなく、間接的に計測を行う “非接触型センサ”
反応
能動型
目的となる物へ、照射しその反応にて計測を行う “能動型センサ”
受動型
目的となる対象物から出る直接的に計測を行う “受動型センサ”
構成
デバイス
検出部位の単体部品 “センサデバイス”
モジュール
センサデバイスに回路等(電源、アンプなど)を加えた“センサモジュール”
種類
ここからは、代表的なセンサを中心に種類や構造・動作など、その一部を紹介します。
光センサ
光センサは、光の有無や光量を検出し、その情報を電気信号に変換する電子部品です。
光の成分にて可視光の範囲外である「赤外線」や「紫外線」なども検出できる種類も豊富に存在し、人として意識できる視覚外での光にも対応できます。
原理・構成
光センサは、沢山の種類があり様々に存在します。
最近では、半導体の光電効果を原理としたものが主流となっています。
光導電セル(CDSセル)
光導電セルとは、半導体の内部光電効果によって電気抵抗値が変動する「光導電効果」を利用したもので、代表的な素材としてCDS(硫化カドミウム:硫黄とカドミウムの化合物)が多く使用されています。
波模様の受光面が特長です。
安価で製造でき多く利用されていますが、一部では公害指定物質として使用不可な国もあります。
フォトダイード・フォトトランジスタ
フォトダイオードは、 p型半導体とn型半導体で構成さるダイオードでお馴染みの構成から、その間にi型を挿むタイプが存在します。
受光による光起電力が発生し、光の強度に対して流れる電流の量が変化する特長を持ちます。
光導電セルと比較して応答速度が速く、可視光外(紫外線から近赤外線まで)に対しても感度がよいです。
フォトトランジスタは、フォトダイードとトランジスタが一体化された構成で、フォトダイオードの受光電流をトランジスタで増幅し感度がアップされています。(照度が低い光にも有効)
用途
- 光の遮断によって動作する自動ドア
- 光の強弱に反応する、該当などの自動点灯ライト
- テレビやエアコンでお馴染みの赤外線通信を利用したリモコン
- その他、光に反応・対応する様々な場面で、多く利用されています。
温度センサ
体温や気温測定で、身近でお馴染みのセンサです。
温度を検出し、温度制御に関する一般家電製品から、火災報知器、警報器など幅広く利用されています。
原理・構成
温度センサは様々な製品があり、色々な測定原理を用いる方式がありますが、設置や反応方式およびその測定範囲また、正確な値で計測しなくてはならない等、によって異なります。
ここでは、温度センサとしてよく用いられる熱電対方式また、サーミスタを用いたもで記述いたします。
熱電対
種類の異なる金属線を先端で接合し、両端の温度差に応じて発生する電圧(熱起電力)の原理を利用し、発生した起電力を対比することで測定を行います。
この熱電対は、金属線を細くすることにより熱容量を小さくして、より高精度な温度計測が可能となります。
加工性が良いため、産業用温度センサとして多く使用されています。
サーミスタ
温度変化に対し抵抗値が変化する半導体を利用し、その抵抗値が変化する特性を利用しています。
半導体を利用することにより、小形でかつ振動・衝撃に強く高精度、小型でまざまな製品に使われています。
用途
- 情報機器:PC、携帯電話、充電器
- 工業機器:吸排気、水温検知などの様々な装置
- 産業機器:自動車、鉄道、輸送機器
- 空調機器:冷暖房システム一般
- 医療機器:生体モニタ、保育器等
- 調理機器:電子レンジ、オーブン、炊飯器、冷蔵庫、電磁調理器
- その他、:温水便座、給湯システム、アイロン、洗濯機など様々な製品
センサの代表格でもある”温度センサ”は、様々な温度を意識し制御する広範囲部品で、機器・装置で多様に利用されている部品です。
その他
温度代表的なセンサとして、光と温度でその一部を記述しました、他にも
「触覚」を検知する圧力センサ、「速度」を計測する加速度センサ、「湿度」を検出する湿度センサなど、それぞれに様々な事象に対応するセンサーは沢山存在し、この記事では紹介しきれないほど多くあり、
また、検出手法や信号データに変換する処理方法が異なる製品も多々存在します。
まとめ
- センサ、その定義上では、感覚(人間の五感と対応とされる事柄を基本)とし、それらを検出し処理出来るようにするもの
- 温度、湿度、光、音及び圧力などの様々な「化学現象の変化や量を検出し、信号(データ)に変換」する部品・装置
- センサは、様々な事象に対応し、その手法や構成、大きさ・規模など、多く存在する